2012年1月28日
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突然ですが、皆さんは工業製品を見て美しいと思われたことはありますでしょうか?
私は、このエキゾーストマニホールドを見て美しいと思ってしまいました。
少し変わった生き物なのかもしれませんね。
写真は iPEのBMW MシリーズのV10用エキマニです。
ということで、今日はエキマニについて書いてみようと思います。
そもそも、エキマニとは何ぞや。
エキマニは、タコ足ともエキパイとも言われたり、英語圏ではヘダー・ヘッダーとも呼ばれています。
※余談ですが、車の部品は同じ部分でも人やメーカーによって呼び方が様々です。
iPEのマフラーを日本で販売するにあたっても名称の付け方が一番大変でした。
今でも時々、これで良いのかと悩んでいます…
で、エキマニ。
マフラーと一概に言っても色々な構成で成り立っています。
その中でエンジンの複数のシリンダーでガソリン(混合気)が燃焼した際に発生する
排気ガスをまとめて排気管に導くための部品で、一番最初に排気ガスが出てくる部分がエキマニです。
昔は集合管とも言いましたね。
「各シリンダーから出てくる排気ガスを集合させる管」わかりやすいです。
wikipediaを見てみました。
複数ある排気管をどのようなパターンで1本にまとめるか、各管どのような長さでまとめるかなど
さまざまな収束パターンがあり、この違いによりエンジンのトルク特性や
パワーバンドが変わることもある重要なパーツである。
また、エンジン排気音もこれにより左右される。
高性能エキゾーストマニホールドは排気の流動抵抗(Back Pressure)を減少させて、
エンジンの体積効率を向上させ、より大きな出力を得るために用いられる。
よく「タコ足」と呼ばれるのは、各シリンダーよりの排気管を等長化した際に
蛸の足のような形状になることに由来している。
社外品のタコ足はセラミックかステンレスのどちらかで作られていることが多い。
とあります。
なんか、難しいですね。
余談ですが、エキマニについて調べていくと
イカ足とは、純正エキゾーストマニホールドの俗称。
細い純正エキマニのことを社外の太いタコ足と対比してイカ足と呼ばれる。
という記事がありました。イカ足…初めて聞いた…
話を元に戻します。
つまり、集合するまでの長さや太さ、曲げ方、取り回し方、集合のさせ方・まとめ方 (四気筒なら4-1や4-2-1)
などによってエンジンの特性やパワーが変わってきますし、排気効率も大きく変わってきます。
もちろん、音 (音質) も大きく変わります。
さらに、一般的な市販車ではコストや生産効率が優先されて重い鋳鉄製の物が多いので、
ステンレス製などの社外品に交換すると大幅な軽量化にもなります。
等長 (とうちょう) エキマニって良く聞きますよね。
等長とは、マフラー (ターボ車ならタービン) までの長さを等しくして排気効率を向上させたエキマニのことです。
なぜ等長であることが重要か…あるシリンダーから排出された排気ガスと次のシリンダーから
排出された排気ガスが同じタイミングで集合部で「ぶつかりあう」つまり干渉することで
排気抵抗となりスムーズな排気を妨げてムダな排圧を生じさせてしまうのです。
逆に、排気ガスの合流するタイミングを均等にズラすことができれば、
あるシリンダーから排出された排気ガスが通過した後に生じる負圧で次の
シリンダーから排出された排気ガスが引っ張られる効果が生まれて、
より排気をスムーズに流すことができ、排圧を下げることができるのです。
これが等長エキマニの狙いです。
文章で伝えるのは難しいですね。
ここまでちゃんと、読んでくれる人はいるのでしょうか…?
で、iPEのエキマニ。
芸術品のような美しさを感じてしまいましたという事が言いたかっただけなのです。
書く方も読む方も疲れてくるので今日はこの辺で…